「深み」は「宝物」の量で決まる。
この夏、私の書いた本が劇となりました。
「戦争とはなにか」を問いかけるその作品は、
おかげさまで、ご覧いたただいた方の心に波紋を生み
静かに広がりを見せています。
その劇で主軸となる「語り」を担当された女優さんが
稽古中におっしゃった言葉がとても印象的だったので
紹介させてください。
「演じる、という作業はもしかしたら、セリフを放つ、という
ことだけでみたら誰でもできるかもしれません。
でも、セリフに彩りや立体感、感情、あらゆるものを乗せようと
したら、お腹の中に宝物がないとできないんです」
・・・宝物って、なんだろう?
すぐにはわからなくて、尋ねてみました。
「体験。感動。思考。です」
との答え。
子役の子がすぐに枯れてしまうのは
宝物の蓄積がないうちに、
大人の無茶な要求に応えなくてはならないからだ、
とも話してくださいました。
演じる、だけでなく
人の深みは、
たしかのその3つの宝物が生むものでした。
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